今回紹介するのはゲームマーケット大賞2019で優秀賞を受賞した
大人気のアブストラクトゲーム、FILLIT!
シンプルなルールながら運要素のない奥深い読みができ、
ゲームマーケット2019秋では大会も開催されました。
遊びやすさ抜群の受注生産版、PREMIUM WOOD EDITIONも話題になりましたが、
最近ではよりお求めやすい価格のWOOD EDITIONも登場したり
デザインを一新した第二版が発売されたりするなど、
今なお様々な展開を繰り広げている素晴らしいゲームです!
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 5~15分 |
コンポーネント (内容物)
中身はこんな感じ。
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152013-1024x576.jpg)
ボードが1枚とポーンが4色、それに対応したチップとストーンが入ってます。
さらにボードは裏面も。
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152028-1024x576.jpg)
こちらはミニバージョンとなっています。
盤面が狭い分考えやすくなっているので初めての方でも遊びやすい!
慣れてきたら通常の盤面で遊ぶとマップが広い分考えも広がって楽しいですよ。
ゲームの流れ
2~3人では個人戦、4人では2対2のチーム戦となります。
どちら側のボードを使うかに加えて初期配置も何パターンかあるのですが
今回は2人対戦、ミニバージョン、最も基本的な初期配置で進めます。
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152429-1024x576.jpg)
まずポーンとストーンをルールブックの初期配置通り並べます。
この時ポーンの下にはそれぞれのチップを1枚ずつ置きます。
そして、2人でミニバージョンの場合チップを13枚ずつ持ってスタートです。
ルールはいたってシンプル。
先に自分のチップ13枚をなくした、つまり置ききった方が勝ちです。
手番にできることは2つだけ。
- 自分のポーンを障害物にぶつかるまで直線に動かす
- 自分のストーン1つを隣接する1マスに動かす
この両方を必ず行います。
ただし順番はどちらが先でもOK。
まず、ポーンの移動。
マップの端または中央のマスのない部分か相手のポーン、
もしくはストーン(自分、他人問わず)にぶつかるまでまっすぐ進みます。
途中で止まることはできません。
で、通ったマスに自分のチップを置きます。
例えばこんな感じ。
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152500-1024x576.jpg)
これで3枚のチップを減らすことができました。
こうしてあちこち動くことで手持ちのチップをどんどん置いていくのが目的です。
次に、ストーンの移動について。
自分の色のストーンどれでも1つを隣接する1マスに動かします。
例えばこう。
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152525-1024x576.jpg)
今回の場合、こうすると相手の進路を1方向ふさぐことができます。
そして、ストーンの移動について最大のポイント、それは
「移動先に何かがあった場合、それらを丸ごと入れ替えることができる」こと!
言葉で説明しても難しいと思うので、実際に見てみましょう。
先ほどの状況から何手か進んだ盤面です。
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152619-1024x576.jpg)
この状態で画像中央の赤のストーンを動かせる方向は6か所あります。
そのうち3か所はマスの上に何かが乗っていますね。
例えば、青いストーンのある場所に赤いストーンを移動させたい場合。
こうなります。
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152629-1024x576.jpg)
ストーンはポーンと違って行き止まりの概念がないので
赤いストーンはそこに動かすことができます。
そして、そこにいた青いストーンはどうなるかというと、
元々赤いストーンがあった場所へ強制的に移動させられることになります。
基本的にこのゲームでは相手のストーンを動かすことができませんが、
自分のストーンと入れ替えることで相手の思惑を外すことはできるかも…!?
今度は赤いチップのある方にストーンを移動させたい場合。
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152642-1024x576.jpg)
なんとなく察しがついたかと思いますが、赤いストーンはそこに移動して
赤いチップは元々赤いストーンがあった場所に置かれます。
これがたとえ青いチップだった場合も同様で、
とにかくストーンが移動した先にあるものは丸ごと入れ替えられてしまいます。
ということで、もうお気づきかと思いますが、
赤ポーンのいる場所にストーンを動かすと…
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152701-1024x576.jpg)
チップごとポーンがまるっと移動しちゃいます。
そしてこのゲーム、最初に説明した通りストーンとポーンはどちらを先に動かしてもいい…
つまり、ストーンとポーンを入れ替えることでポーンは別の列へ移動が可能になり
一気に進む…ということもできちゃうのです!
しかも、自分のストーンとポーンで完結する作戦なので
相手側も状況次第では妨害が難しいことも。
もちろん、それを見越して相手がストーンを移動させることも考えられますが。
そして大事なルールがもう1つ。
ポーンが直線に進んだ時、その途中または終着点に相手のチップがあった場合。
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152743-1024x576.jpg)
自分のチップを置く際に、相手のチップをはじき出すことができます!
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152807-1024x576.jpg)
こんな風に。
はじき出されたチップは相手の手元に戻る、つまり相手は勝利から遠ざかる。
そう、このゲーム、チップは減るだけじゃなく、増やされることもあるのです!
なので、自分がチップを置くだけでなく
相手に塗り替えられないかどうかも考えながら動く必要があります。
いやぁ、奥深い…!
そうして、見事先に自分のチップを置ききったらその時点で勝利!
![](https://way-ontheboard.com/wp-content/uploads/2019/12/IMG_20191201_152903-1024x576.jpg)
ストーンを上手く利用しながら相手より先にチップを全部置きましょう!
感想
ルール自体は最初に述べた2点、ポーンを動かす、ストーンを動かすだけで
勝利条件もチップを置ききった方の勝ちというとても簡単なものです。
しかし!
ストーンでの進路妨害や、ポーンと入れ替えることでの進路確保、
そしてチップの塗り替え要素によって結構、いやかなり頭を使います。
漠然とプレイしているとあっという間に相手のチップばかりなくなっていくので
考えどころは非常に多い!
プレイ時間は短いものの遊び応えは抜群で、
新しいゲームながらチェスのような伝統ゲームを遊んでいる気分になれます。
また、3人でもプレイできるのですが、そうなるとまたプレイ感が変わってきて
あまりに突出して有利になると他の2人の矛先がどちらも自分に向きますw
加えて、自分の手番が回ってくるまでの間に2人いることで
2人プレイの時より手番と手番の間の盤面の変化が大きくなるのもポイント。
とはいえ、やはりルールが簡単なのでとても遊びやすく、
良いアブストラクトに出会えたなぁと思います(*´▽`*)
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